SAKE DICTIONARY
地伝酒とは
読み方:じでんしゅ分類:蔵と文化
島根県出雲地方に伝わる灰持酒。醪に木灰を加えて造る赤みを帯びた酒で、主に出雲の郷土料理を支える料理酒として使われている。
地伝酒(じでんしゅ)は、島根県の出雲地方に古くから伝わる酒で、熊本の赤酒などと同じ「灰持酒(あくもちざけ)」の仲間です。発酵を終えた醪に木灰を加えてから搾るのが特徴で、火入れで保存性を高める一般的な清酒とは考え方が異なります。
灰のアルカリ性が酒の酸を中和し、酸を好む雑菌が増えにくくなることで、日持ちがよくなるとされます。さらに、酒に含まれる糖とアミノ酸のメイラード反応が進み、時間とともに赤みを帯びた色と独特の風味が生まれます。もち米を使い、麹を多めにした濃い醪から造られます。
現在は飲むためというより、出雲の郷土料理に欠かせない調味料として使われています。みりんより甘さが控えめで旨味が多いとされ、素材の持ち味を生かす料理酒として重宝されてきました。一度途絶えた時期を経て復活し、今も地元で造られています。
執筆:SAKEJOURNEY編集部 / 最終更新:2026年9月28日