SAKE DICTIONARY
男酒・女酒とは
読み方:おとこざけ別表記:男酒/女酒分類:蔵と文化
灘の力強く辛口の酒を男酒、伏見のなめらかで柔らかな酒を女酒と呼び分けた言葉。仕込み水の硬さの違いが味の差を生んだとされる。
男酒・女酒は、日本を代表する酒どころである兵庫の灘と京都の伏見の酒の個性を対比した呼び方です。「灘の男酒、伏見の女酒」という言い回しで知られています。
違いを生んだ大きな要因とされるのが仕込み水です。灘で使われる宮水はミネラルを多く含む硬水で、酵母の発酵を力強く後押しします。そのため発酵が早く進み、酸がやや多い、きりっとした辛口の酒になりやすいとされてきました。一方、伏見の水はミネラル分がほどよい中硬水で、発酵がゆっくりと進み、きめ細かく柔らかな口当たりの酒が生まれやすいと言われます。
江戸時代、灘の酒は船で江戸へ運ばれる「下り酒」として人気を集めました。現在は酵母や造りの工夫が進み、産地だけで味が決まるわけではありませんが、水と酒の関係を知る入り口として、今も親しまれている言葉です。
執筆:SAKEJOURNEY編集部 / 最終更新:2026年9月28日