SAKE DICTIONARY
下り酒とは
読み方:くだりざけ分類:蔵と文化
江戸時代、伊丹・池田・灘など上方の酒どころで造られ、江戸へ運ばれた酒。品質の高さで江戸の市場を席巻し、酒樽専用の樽廻船で盛んに海上輸送された。
下り酒(くだりざけ)は、江戸時代に上方(京都・大坂を中心とする地域)で造られ、江戸へ運ばれて飲まれた酒のことです。都のある上方から江戸へ向かうことを「下る」と言ったことから、この名があります。
主な産地は伊丹・池田、のちに灘など、現在の兵庫県・大阪府にあたる酒どころでした。はじめは馬の背や、ほかの荷と一緒に積む菱垣廻船で運ばれていましたが、やがて酒樽を専門に運ぶ樽廻船が登場し、大量の酒が海路で江戸に届くようになります。その年の新酒を積んだ船が江戸への一番乗りを競う「新酒番船」も行われました。
江戸周辺で造られた「地廻り酒」は、下り酒になかなか太刀打ちできなかったと伝えられます。上方から来ない、つまり「下らない」ものは質が劣る、という意味から「くだらない」という言葉が生まれたという説もよく知られています。菰を巻いた酒樽の姿など、今の日本酒文化にもその名残が見られます。
執筆:SAKEJOURNEY編集部 / 最終更新:2026年9月28日
