SAKE DICTIONARY
エステルとは
読み方:えすてる分類:味・香りの表現
アルコールと酸が結びついてできる香り成分の総称。日本酒では酵母が発酵中につくり、バナナやリンゴを思わせる吟醸香の主役になる。
エステルは、アルコールと酸が結びついてできる化合物の総称です。果物や花の香りの多くはエステルによるもので、日本酒でも、華やかな果実の香りのほとんどはこの仲間が担っています。
日本酒の代表的なエステルは、バナナやメロンを思わせる酢酸イソアミルと、リンゴを思わせるカプロン酸エチルで、どちらも吟醸香の中心となる成分です。いずれも酵母が発酵中につくり出し、低温でゆっくり発酵させる吟醸造りや、香りを多く生む酵母を使うことで量が増えます。一方、同じエステルでも酢酸エチルが多すぎると、接着剤や除光液のような鼻につくにおいになります。
エステルは揮発しやすい成分で、冷やしすぎると香りが閉じ、温めすぎると飛んでしまいます。また、貯蔵中にも少しずつ減っていくため、香りを楽しむタイプの酒は、やや冷やした程度の温度で、鮮度のよいうちに味わうのがおすすめです。
執筆:SAKEJOURNEY編集部 / 最終更新:2026年9月28日